バイクでツーリングに出かけるときにはナビが欲しくなりますよね。
でもお金はかけたくないですよね。そんなあなたにオススメなのがpovo 2.0です。
本記事では、バイク用ナビを準備/運用する方法を経済性、利便性、安全性の観点から紹介します。
バイクにナビってどうよ?という話はコチラから。
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2-3:【必見】ナビをうまく使ってツーリングをもっと楽しもうという話
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目次
専用スマホとpovo2.0で(実質)ゼロ円ナビ完成
結論から言うと、以下2つの組み合わせでゼロ円(もしくは格安)でバイク用ナビを実現可能です。
利便性、安全性の面からもオススメです。
- ナビ専用のスマホ(型落ち中古で可)
- au povo 2.0
ナビにおいて必要なもの(お金が発生するもの)はナビ端末本体と通信料です。
これをそれぞれ無料(もしくは格安)で実現するわけです。
順番に見ていきましょう
ナビ端末本体(中古スマホでOK)
ナビ専用スマホを用意する理由
まず、ナビ専用スマホを用意する理由について説明します。
ナビとして使用する際はバイクにスマホをマウント(固定)するわけですが、これは精密機器にとってはかなり過酷な環境です。
注意ポイント
- 直射日光にさらされる
- 雨、風を受ける
- バイクや路面からの振動を受ける
- 炎天下の温度上昇
特に最後の2つが致命的ですね。
振動によってカメラが故障する例がニュースになっていますし、夏場にスマホが熱暴走で死んだことも何度もあります。
また、万が一スマホが落下、破損や紛失してしまった場合にもダメージが大ききすぎます。
このため、メインのスマホをバイク用ナビに使用することはおすすめできません。

ナビ専用スマホに求めるもの
ナビ専用スマホを用意するとして、必要なスペックや機能はどんなものになるでしょうか?
最低限こんなとところです。
- IP防塵・防水(IP65以上) → 雨対策
- 5インチ以上の画面 → 視認性、大きいほど良い
- GPS機能
- ナビアプリが動く環境
屋外で使用する以上、防水機能は必須ですね。
画面は大きいに越したことはなく、最低でも5インチは欲しいところです。
また、ナビアプリを使用するのでアプリが動作することも条件です。
CPU性能は大して必要ではないので、Android端末なら4~5年前のローエンド機でも十分です。
iPhoneならiPhone7以降ですね。
あと、落下防止の命綱としてストラップも付けておきたいので、ストラップホールもあるとベターです。
スマホカバーで対応でもいいのですが、放熱を考えるとなるべくカバーは付けたくありません。
ナビ専用スマホは中古で十分
手元に機種変更で不要になったスマホがあるなら、それを使えるか検討してみましょう。
無い場合は中古で探してみましょう。
最近は乗り換えキャンペーンでローエンド~ミドルエンド端末を格安で入手することもできるので狙い目です。
ちなみにわたしはメイン回線をUQ Mobileからahamoに乗り換えた際(2022年8月)にAQUOS wish2 SH-51C を5000円で入手し、これをバイクナビ用に使用しています。すこぶる快適。
povo 2.0なら(実質)ゼロ円でOK
ナビ専用スマホの通信方法
ナビとして機能させるためには通信機能が必要です。
方法としては2つあります。
- メインスマホのテザリング機能を使用する
- ナビ用スマホで回線契約する
1のテザリングはスマホさえあればできるのでとりあえずこれで試してみるのもありです。
Wi-Fiテザリングだとメインスマホのバッテリー消費が激しすぎるのですが、Bluetoothテザリングなら消費電力は少なく済みます。
通信速度の制限もナビにしか使わないなら問題ありません。
ただ、バイクから一旦離れた時など、再度テザリングに接続するのが手間なんですよね。
なので、2の方がナビ用スマホだけで完結するので圧倒的に便利です。
ナビ専用スマホが契約すべきキャリア
格安SIMキャリアがたくさん出ていますが、経済性を追求するならauが展開するpovo 2.0一択です。
だいぶ有名になってきましたが、povo 2.0の特徴をおさらいします。
- 基本料金が0円
- 使いたい時に、使いたい分だけ通信量を購入(トッピング)
ここで疑問。
トッピングをしていない時はどうなるの?

通信速度は最大128Kbpsです。あくまで最大で、実際はこんなもんです。
さて、この最大128Kbpsをどう考えるかです。
今どきのリッチコンテンツを使うにはこの速度ではまったく不足であることは明らかですが、実は用途を限れば十分に使えるんです。
そう、その用途とは、ナビです。
povo 2.0 トッピング無しの実力
わたしも最初は、長く走るときだけトッピングをすればよいと考えてpovo 2.0を契約しました。
しかし実際使おうとすると、トッピングにかなりムダが出てしまい、必ずしも経済的とは言えないことに気がつきました。
トッピングの最安は24時間使い放題で330円(2022年10月現在)になりますが、ツーリングに出かけて帰ってくるまで長くても7~8時間くらいです。
残り16時間分がまるっとムダです。
そこである時、トッピング無しでナビとして使ってみることにしました。
ナビソフトはこれまた無料のYahoo!カーナビを愛用しています。
目的地やルートの検索はさすがに時間がかかりますが、それでも少し待てば対応できます。
(このときだけメインスマホでWiFiテザリングするのがベターです)
そして実際に走ってみてどうだったか。

通信速度が遅い分、ルートの再検索には時間がかかりますが、それ以外はストレスなく使用できます。
トッピングしていない低速通信であることを忘れるほどです。
au回線なので電波の掴みも良く(●天はクソ)、田舎や山の中でも実用に耐えます。
こうして、ナビ専用機とpovo 2.0をつかって実質無料で使えるナビが完成しました。
注意点
とは言え、注意点もあります。
ここまで何度も「実質」ゼロ円と書いてきましたが、完全にゼロ円にはなりません。auも商売ですからね。
povo 2.0は開通後180日ごとに何かしらのトッピングの購入を行わないと解約となってしまいます。
つまりずっと無料で持つことはできず、180日ごとに料金を支払う必要があります。
もっとも、半年に1回くらいはロングツーリングに出かけることもあるでしょうから、その時くらいはトッピングしてあげればよいと思います。
ナビ専用スマホ+povo 2.0のメリットまとめ
経済性
上記のとおり、手元にpovo 2.0に対応したスマホがあれば費用はかかりません。無料です。
無い場合は中古スマホを探してみましょう。
最近はヤフオクやメルカリでも出品されていますが、保証を考えるとショップでの購入がベターです。
利便性
ナビ専用スマホをバイクにマウントするだけなので利便性バツグンです。
わざわざテザリング等の余計な操作が必要ありません。
安全性
過酷な環境で使うことになりますが、最初から壊れてもいい前提のスマホを使っておけば故障や破損してもダメージは最小限で済みます。
使い捨てと言うと聞こえは悪いですが、また新しい中古スマホを用意すればいいんです。
また、アプリやデータは必要最小限のものだけを入れておけば、万が一盗難にあったとしても被害はほとんど出ません。
ちょっとしたテクニック
povo 2.0トッピング無しで使用する場合、唯一ストレスとなるのは目的地やルートの検索時です。
この時だけは高速回線が欲しくなるので、メインスマホでWiFiテザリングをして繋いであげましょう。
Bluetoothテザリングだと回線速度が1Mbpsに制限されあまり効果を感じられません。
ナビ用アプリとスマホの設定
バイクのナビ用アプリは現在は実質以下の3択になります。
- Yahoo!カーナビ(無料)
- Google Maps(無料)
- ナビタイム ツーリングサポーター(有料)
Yahoo!カーナビとGoogle Mapsは無料で使えます。
基本的にはこのどちらかで十分ですが、ナビとしての使い勝手という面ではYahoo!カーナビの方が良いのでわたしはこちらを使っています。
ナビタイムツーリングサポーターは有料(400円/月)ですが、特定ユーザには必須と言ってもよいです。
それは、原付二種に乗っている人。
ご存じのとおり、原付二種は高速道路や自動車専用道など、走行できない道路があります。
Yahoo!カーナビとGoogle Mapsは車用のナビアプリなので、このような制限などお構いなしにルートを設定してしまうんですね。
有料道路を使わない設定にしても、無料の自動車専用道はルートに含まれてしまいます。
そこで、ツーリングサポーターで自車の設定を「原付二種」にすると、通れない道路を回避してくれるわけです。
わたしもクロスカブに乗っていた時は愛用していました。
ポイント
- ナビアプリは無料のYahoo!カーナビで十分!
- ただし原付二種にはツーリングサポーターがオススメ!
電源の用意
ナビアプリを使用中は常にGPSで自機の位置を測定しているわけですが、これがかなりバッテリーを消費します。
なのでツーリングでスマホナビを使用する際は外部電源を用意しましょう。
モバイルバッテリーを使用するか、バイクから電源を取るかの2パターンがありますが、オススメは圧倒的に後者です。
最近のバイクにはUSBソケットやシガーソケットが標準で装備されているものもありますが、無い場合には別途電源取り出しの作業が必要です。
お世話になっているバイク屋に相談してみましょう。
わたしはクロスカブの電源取り出しは自分で行ないました。
ADV150はシガーソケットが標準装備されているので不要でした。
比較
ここまでのまとめとして、スマホを使用したバイク用ナビについて比較してみましょう。
なお、世の中には「バイク用ナビ」という専用商品もあるので一応記載しておきます。コスパ悪すぎるのでまったくおすすめしませんけど。
メインスマホをナビに使用 | ナビ専用スマホ+テザリング | ナビ専用スマホ+povo 2.0 | バイク用ナビ | |
経済性 | ○ | ○ | ○ | × 1万円~ |
利便性 | △ 取り外し、持ち運びが手間 |
△ テザリング接続が手間 |
○ | ○ |
安全性 | × 故障・破損・紛失時のダメージ大 |
○ | ○ | △ |
試行錯誤の歴史
以下はわたしが実際に運用してきたものです。
バイク | ナビ用スマホ | ナビアプリ | 備考 | |
① | クロスカブ | メインスマホ | ツーリングサポーター | |
② | クロスカブ | 専用スマホ+テザリング | ツーリングサポーター | F-01J |
③ | ADV150 | 専用スマホ+テザリング | Yahoo!カーナビ | F-01J |
④ | ADV150 | 専用スマホ+楽天モバイル | Yahoo!カーナビ | Xperia XZ1 |
⑤ | ADV150 | 専用スマホ+povo 2.0 | Yahoo!カーナビ | AQUOS wish2 |
①の時代は今思うと恐怖ですね。夏場の熱暴走は確実にバッテリーの寿命を縮めました。
③ADV150に乗り換えて走れる道路に制限が無くなったのでツーリングサポーターはお役御免となりました。
④は機種変で不要となったスマホを流用し、当時は月1GB以下は無料ででえた楽天モバイルです。有料化に伴いサヨウナラ。
⑤2022年10月現在の完成形です。
スマホのマウント方法
これはこれで別記事書けそうですが、現在使用しているものはRAM Mountになります。
見た目以上にがっちりスマホをホールドしてくれます。
位置の微調整がしやすいのもポイントです。
まとめ
以上がスマホと楽天モバイルを利用してバイク用ナビを無料で運用する方法になります。
バイクに乗っているとなんやかんやお金がかかるので、節約できるところは節約していきたいですね!
