バイクとキャンプはとても相性が良いものです。
バイクにテントや寝袋を積んで一日走り、キャンプ場で焚火を前に酒を飲む。そんな自分に酔ってみたいものですよね。
この記事ではそんなキャンプツーリング(キャンツー)の魅力について紹介します。
目次
キャンプツーリングを始めたきっかけ
わたしが初めてキャンプツーリングを実行したのは、2017年8月のことでした。
普通自動二輪の免許を取ってクロスカブに乗り始めて半年が過ぎた頃です。
夏休みを利用してクロスカブで能登半島を一周しようと考えていました。当時住んでいた金沢市からは約300kmの道のりです。能登島も回ろうと思うと更に距離は伸びます。
さすがに1日ではしんどそうだったのでどこか民宿にでも泊まろうと思っていましたが、ハイシーズンのため宿泊費が思ったより高く、安くあげるためにキャンプ場で一泊するかと考えたのがきっかけです。
とは言え、最低限の道具を格安品で揃えても民宿一泊以上くらいの金額にはなりました。
初めてのキャンツー
実はわたしはこの時までキャンプというものをしたことが一度もありませんでした。
キャンプ場でどう過ごすか等はまったくイメージが無く、寝られればいいやくらいに思っていました。
キャンプ場選定
慎重派なので、どこのキャンプ場に泊まるかは事前に決めておきます。
Google Mapsでキャンプ場を探し、走る距離と場所だけで以下のキャンプ場に決めました。
すぐ近くの国民宿舎でお風呂にも入れるようです。
見附島シーサイドキャンプ場
※2024/1/1の能登半島地震で大きな被害を受けているようです。関係者の無事と、早期の復旧を願います
備品購入
とりあえずテントと寝袋くらいは必要なんだろうということでネットで調べて、以下を購入しました。
この時はよくわからず安さ優先で選んでいます。
- テント 3,800円
- シュラフ(寝袋) 2,100円
- マット 1,500円
- 椅子 600円
- テーブル 1,400円
- LEDランタン 2,000円
あと、肉でも焼くかと思ったのでロゴスのピラミッドグリルの一番小さいものも購入。当時は5,000円。
その他は家にあるものを適当に持っていくことにします。
ここまで16,400円。まだキャンプブームの前だったのでいろいろ安かったんですね。
<参考記事>
-
キャンプツーリング用ギアの6年間の変遷を一挙公開
わたしが初めてキャンプツーリングをしたのは、2017年8月のことでした。 夏休みを利用してクロスカブで一泊二日で能登半島を一周しようと計画していたのですが、ハイシーズンのため宿代が思ったより高かったこ ...
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キャンツー当日
クロスカブのアイリス箱に荷物を詰め込み、入りきらないテントやマットは適当に荷台に縛り付けて出発です。
積載も工夫が必要です。
これだけの荷物を積載して走るのは初めてです。重心が高くなるので、慣れるまで少し時間がかかりました。
荷物がずれたり落ちたりしていないか時々確認しながら走ります。
能登半島最先端の禄剛崎灯台も拝み、15時頃にキャンプ場に到着です。
受付を済ませ、フリーサイトだったので設営場所を決めます。
テントの組み立て自体が初めてなので勝手がわからず多少苦労しましたが、無事に設営完了。
1年前はバイクに触ったことすらなく、キャンプにもまったく縁が無かった自分が一人でこんなことをやれているというのにに妙な満足感があります。
落ち着いたところで近くのスーパーにビールと夕飯の買い出しに出かけます。
牛タンとソーセージとパック寿司を買った記憶があります。
近くの国民宿舎でお風呂に入って汗を流したら夕飯です。
ピラミッドグリルでちまちま肉を焼きながらビールで喉を潤します。
この時は、カブでこれだけ走ったのも、テントを張ったのも、外で一人で肉を焼くのも、初めてのことだらけで、何もかもが新鮮でした。
暗くなってきたらボーっと星空を眺めたりして雰囲気を楽しんでいましたが、暇です。
そういえば焚火をやってる人がいたなと思い、その辺に落ちている木の枝や松ぼっくりをピラミッドグリルに入れて燃やしてみます。
焚火初体験です。これがなかなか楽しいものでした。
翌朝は5時くらいに目が覚めたと思います。
固い地面に薄いマットで身体は痛かったのですが、早朝のキャンプ場の空気は気持ちの良いものでした。
朝食を済ませて撤収作業にかかります。
意外とテントが濡れていて面倒だった記憶があります。
結局撤収に1時間くらいかかりました。
それでも朝早く出発できたので、余裕を持って残りの行程を走ることができ、無事に初めてのキャンツーを完遂しました。
キャンツーにハマる
キャンプツーリングを実行してどうなったか。
おかげさまでしっかりとハマりました。
きっかけは上記のとおり宿泊費を安く上げるためだったのですが、だんだんキャンプすること自体が目的になってきます。
極端に言ってしまえば、キャンプ場に行くための手段がバイクということもあります。
道具を買い足し、買い替え、料理をしてみたり、焚火を工夫したり、自分なりのスタイルを追求していくようになります。
もちろん、キャンプをするからこそ遠出ができるメリットも大きく、行動範囲が大きく広がりました。
また、翌年からは家族でもキャンプに出掛けるようになりました。
ここでもやはりキャンプをやったことがあるという経験が大いに活きました。
一泊二日で家を空ける以上、家族サービスはしっかりやっていかないといけませんしね。大事です。
キャンツーの魅力
キャンプツーリングにはいろいろなスタイルがありますが、わたしなりのキャンツーの魅力を考えてみます。
何度も書いていますが、バイクは自由です。キャンツーとはこうあるべき!みたいなことを言う人はお引き取りください。
自然の中で過ごす非日常
ド田舎で暮らしている人を除けば、自然の中で一晩過ごすというのは非日常感あふれる行為です。
キャンプ場という自然の匂いあふれる場所でテントを張り、食事を取り、お酒を飲み、焚火を眺める。
創意工夫と自己責任
バイクは車と比べると運べる荷物に大きな制約があります。
このためギアの選択や積載に工夫が必要となってきますが、この創意工夫も楽しみの一つです。そもそも利便性を求めるなら車一択で、バイクになんか乗ってません。
一方で、道具を忘れたり、思うように使えなかったり、キャンプ場でケガをしたり、何が起きてもすべて自分の責任です。
もっと遠くへ
宿泊を挟むことで、日帰りツーリングよりも遠くに行くことができます。
ホテルやネットカフェに泊まっても良いのですが、それでは特別感がありません。
あえてキャンプ泊することでツーリングの想い出がより強く深いものになります。
家族に還元
家族でキャンプに行く際に、キャンプ場の選択、スケジュール立案、必要な道具の準備、テントの設営、火起こし等、お父さんが活躍すべき場面は多くあります。
キャンツーで得た経験は、きっと家族サービスでも役に立つことでしょう。
要するに「楽しい」
いろいろありますが、結局これなんですよね。
何でバイクになんか乗るの?という問いに対する答えと同じで、「楽しいから」に尽きます。
楽しいからバイクに乗る。
楽しいからキャンプに行く。
楽しいからキャンプツーリングに行く。
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ここまでできているなら、あとは必要な道具を揃えてキャンプ場へ行くだけです。
そんなに気合入れて準備しなくても、適当で大丈夫です。所詮、飯食って寝るだけです。
最初はお金をかける必要はありません。Amazonで最安値の怪しいモノで十分です。
友人知人から借りても構いません。キャンプ仲間が増えるなら喜んで貸してくれるはずです。
ただし、積載だけはしっかりやりましょう。
途中で荷物が落ちたりしては周囲に迷惑が掛かりますし、バランスが悪いと身の安全に関わります。
準備ができたら適当なキャンプ場へGoです。
最初は多少高くてもきれいに整備されたいわゆる高規格なキャンプ場が良いと思います。
こういったキャンプ場は家族キャンプで賑わっていますが、気にしないことです。
一晩過ごすことでいろいろな経験と学びがあります。
アレをやってみたかった、アレが欲しかった、アレした方がよかった等々の反省もあれば、アレが楽しかった、アレがうまかった、アレはやってよかった等の満足もあるでしょう。
一度の経験が次はどうしようかという意欲を生み、次の経験に繋がっていきます。
もちろん、自分には合わないのでもうやらないという選択肢も全然アリです。
適当でもなんでも一度やってみることで得られるものが多くあります。