【不動産投資】区分マンション投資の話を聞いてみた話

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わたしの個人情報がどこで漏洩しているのかわかりませんが、職場にたまに不動産投資の電話がかかってきます。

基本的に取りませんが、間違って取ってしまった場合は毎回話の途中で「そういうのは結構です」とガチャ切りしています。

2回目以降かかってきた時は、取り次いでくれた人にわたしはもう死んだことにしてくれと伝えています。

 

そんな簡単に私を死なせてしまう不動産投資。

ネットでも広告や記事を見かけるようになりました。

 

鬱陶しいなあと思いながらも、どんな内容か興味もありました。

ただし、投資をしたいというのではなく、仕組みに対する興味です。

要するに、どうやって不動産投資会社の人たちは儲けているのか?というのを見てみたかったんです。

 

こうした不純な動機から話を聞いてみた(冷やかしてみた)ので、その様子を書いてみたいと思います。

申し込み

まずはネットでどんな会社があるのか探してみます。

「不動産投資」「サラリーマン」「マンション」などのキーワードで検索するとたくさん出てきますね。

中には面談するとAmazonギフト券50,000円分プレゼント等の気前の良い会社もあります。

こんなエサをつけないと客が付かない時点でお里が知れますが、今回はあえて釣られます。

 

大手と思われる1社を選び、スマホで必要情報を入力し申し込みを完了しました。

このとき、平日の20時半頃でした。

からす
ワクワク

 

初回の連絡

申し込みをしたのが夜なので、翌日に何かしらの連絡があるかなと思っていたところ。

15分後に電話が鳴りました。

当然こんな話は家族にしてはいないので、慌てて別室に移動します。

 

電話に出てみたところ、案の定申し込みをした不動産投資会社(以降はA社とします)からでした。

声は若い女性。

申し込みありがとうございます。今30分ほどお時間よろしいですか?

 

いやいやちょっと待ってください。そんな急にグイグイ来られても困ります。

 

ということで別で日程を設定して話をすることにしました。

その際、できればビデオ通話(Zoom)が良いということでしたが、若い女性ということで別の興味もあり了承。

場所は自宅は嫌だったので、快活クラブの鍵付き個室を利用することにしました。

 

 

からす
こんな遅い時間にこんなに積極的に来るとは、よっぽどノルマがきついんだろうなあ仕事が好きなんですね!

 

設定の確認

冷やかしとバレてしまっては面白くないので、それなりの設定やキャラ作りをしておきます。

ベースは真実に置きながら、脚色します。

  • 40代男性、妻子あり
  • 職業:サラリーマン(勤務先は実際のもの)
  • 年収:実際の年収に+100万(見栄ではなく、向こうのやる気を引き出すため)
  • 資産:貯金300万
  • 不動産投資への考え方:株やFX、仮想通貨等もやってみたが、常にチャートや動向が気になって落ち着かず性に合わなかった。不動産投資なら長期スパンであまり手を掛けずに資産形成できるのではないかと期待。投資は5~10年程度で回収したい。

 

まあどこにでもいそうなカモになりそうなおじさんってことです。

 

そして面談へ

数日後、予定の時間に個室に入り、Zoomを起動して面談の開始です。

画面に現れたは、見たところ30前後の割と普通の感じの女性でした。

売り込んでやろうとギラギラした感じも無く、逆にノルマに終われて必死な雰囲気も無く、自然体な感じです。

からす
よく訓練されていますね!

 

ぎこちなく挨拶を交わし、話が始まります。

どうして不動産投資に興味を持ったんですか?といった質問について上記の設定を踏まえて適当に回答します。

 

子供の将来や老後に向けて資産形成を考えているんですけど株とかは性に合わなくて、不動産投資ならどうかなーって思いましてとかなんとか。

 

そして、女性からA社の扱う不動産投資についての紹介が始まりました。

そこで最初に出てきたのがこれです。

 

まず35年のローンを組んで頂きます。

正直、この時点でこいつは何を言っているんだろうと疑問でいっぱいになりましたが、まずは話を聞くことにします。

 

からす
うん、なるほど。なるほど。

 

区分マンション投資の仕組み

30分ほどの説明をまとめると、こういうことでした。

ローンを組む(例:2000万 35年)

区分マンションを購入する(主に都内の築浅中古ワンルーム)

A社に賃貸に出す

A社が管理を行い、実際に居住する人に賃貸に出す

A社を経由して家賃収入を得る

家賃収入でローンを返済する

35年後にローン返済を終えたらワンルームマンションを所有

 

気になるのは、この35年の間の収支、キャッシュフローです。

A社の女性の説明では、平均して月1000円ほどの出費になるとのことでした。

 

前提条件としては以下の説明がありました。

  • 空き室期間を考慮
  • 固定資産税や維持管理修繕費等の出費

 

こうしたリスクを踏まえても月にわずか1000円の支払いでワンルームマンションを所有できる=資産形成できるというのがPRポイントのようです。

 

疑問

からす
しかし、いろいろと気になる点があります。

家賃収入の変動

将来的な家賃の下落について説明がありませんでした

例えば今は築10年のワンルームで7万円の家賃を取れるかもしれませんが、10年経てば築20年です。

果たして同じ家賃7万円で借りてくれる人がいるでしょうか。

6万円がせいぜいかもしれません。

A社が家賃保証をするというような話もありましたが、10年後、20年後、30年後も同じ金額を保証してくれるのでしょうか。疑問です。

 

毎月支払いが発生=キャッシュフローがマイナス

投資である以上、利益を求めるわけです。

不動産を所有して賃貸に出すのですから、家賃収入でキャッシュフローがプラスにならなければ意味がありません。

それが逆に毎月支払いが発生する、すなわちキャッシュフローがマイナスになるというのが意味が分かりません。

 

また、月1000円とはいえ、35年間も払い続けると結構な金額になりそうです。

計算してみましょう。

1000円×12ヶ月×35年=42万円

ローンを払い終われば年金代わりになる、節税にもなるとの説明もありましたが、納得のいくものではありませんでした。

そもそも月1000円というのも信用なりません。

何やかんやと理由をつけて出費を強いられそうな予感がします。

A社の利益

上記のスキームで行くと、A社が利益を得るのは以下になります。

住人から受け取る家賃とオーナーに支払う家賃の差額

これがすなわち管理費用やサービス費用ということになるのでしょう。

当然、居住者の家賃も、オーナー(購入者)への支払金額もA社が決められるわけですから確実に利益を出すことができます。

入ってくる家賃>オーナーへの支払金額 とすれば良いだけですね。

家賃が下落すれば、オーナーへの支払金額は減らされます。

しかしローンの支払いは続きますからキャッシュフローのマイナスは大きくなります。

営利企業が利益を上げることに異論はありませんが、オーナーが赤字になろうとA社は利益を吸い取り続けるわけですから、説明が欲しいところでした。

からす
まあこれを言ったら誰も契約してくれないでしょうけどね~

 

35年後の資産価値

実際に契約し、35年後にローンを払い終わったとしましょう。

時は2047年、私は75歳を超えています。

少なくとも42万円を支払って残ったものは、築45年の古いワンルームマンションです。

そこから売却したとして果たしていくらになるのか。

或いは自分が住むことになるのか。

いずれにせよ大した資産価値が残っているとは思えません

果たしてこれで資産形成と言えるのでしょうか。

 

わたしの回答

結論はコレ。

からす
投資する価値無し!!!

 

大したリターンも無いのに数十年のローンを組み、不動産投資会社を儲けさせるだけです。

物件の資料を送ってはもらいましたが、返事をせずにいたので自然消滅しました。

あ、Amazonギフト券50,000円はもらえませんでしたよ。念のため。

 

最後に

いかがでしたでしょうか。

投資に興味のある方も増えてきていると思いますが、こういう手合いに引っかからないよう少しでも注意喚起になると幸いです。

からす
うまい話と美人は信じるな」って言いますしね!

 

 

 

 

 

 

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