ラーツーとは、バイクでツーリング先に向かい現地でラーメンを作って食べることである。
こう聞いて、「はあ?バカじゃないの?」と思う人もいれば、「何それ超楽しそう!」と思う人に激しく分かれるのではないでしょうか。
そしてバイクに乗っているバカな大人はだいたい後者のはずです。
そんなわたしの愛するラーツーについて紹介します。
この記事を読み終わった頃には、あなたは早速ラーツーに向けた準備に取り掛かることでしょう。
ラーツーとは
ラーメンツーリング、略してラーツーです。
さて、冒頭にラーツーとはなんてことを書きましたが、全日本ラーツー協会が管理しているものでもないですし、厳密な定義があるわけではありません。
バイクは自由なものなので、これが俺のラーツーだ!と主張しても何の問題もありません。
わたしのガバガバマイルールはこんな感じです。
- ツーリング先でラーメン(もしくはそれに類するもの)を作って食べることを目的とする
- ラーメンはインスタントでもカップ麺でもOK
- カップ麺はラーメンでなくうどんやそばでもOK
- なんならお湯を入れて作るカップ飯(カレーメシとか)もOK
- バーナーでお湯を沸かす行為は欠かせない
そして最も大事なことは、「高度の柔軟性を維持しつつ臨機応変に対処する」(アンドリュー・フォーク准将)です。
食べ終わったけど時間に余裕あるからもう少し足を伸ばしてみようとか、箸忘れたからラーメン屋に切り替えていくとか、そういうことです。
そうそう、行為の性質上、複数人で行なうのはあまりオススメできません。
1人ぼっちで行ない、孤独を噛み締めましょう。
なお、ツーリング先でお店に入ってラーメンを食べることをラーツーと呼称する人も一定数いるようですが、そこは異議を申し上げます。それはあえて言えばグルメツーリング、略してグルツーでは?
ラーツーに必要なもの
ラーツーに最低限必要なものです。
- やる気
- 食材(インスタント麺、カップ麺、カップ飯)
- お湯
- マナー
食材
食べたいものを持っていきましょう。
鍋で作るインスタント麺よりは、より簡単なカップ麺をわたしは推します。
後述のマナーにも関連しますが、汁は飲み干さなければならないので、血圧高めの方などは注意しましょう。
ラーツーを始めると、スーパーや道の駅、サービスエリアのカップ麺コーナーが楽しくなりますよ?
わたしはちょっと変わったものを見かけたらとりあえず1つ買うようになってしまいました。
お湯
カップ麺を作るにはお湯が必要です。
お湯の準備は、自宅から魔法瓶で持っていくか、現地で沸かすかの二択です。
前者は何も面白くないので、ちょっと特別感が出る後者について説明します。
お湯を沸かすには、熱源と水を入れる容器が必要です。
車ならカセットコンロとヤカンでも持っていけばいいのですが、そこは積載量に限りのあるバイクなので、コンパクトなものを用意します。
要するに登山とかキャンプとかで使うバーナーとクッカー(コッヘル)が最適です。あと、水を入れる容器。
持っていなければこの際購入してしまいましょう。いずれキャンプツーリングに繰り出すときなど必要になりますから。
ちなみにわたしは、最初は妻が山女時代に使っていたものを一式借り受けました。
だいぶ年季が入っていたので後ほど改めて買い直しましたが。
ラーツーのマナー
他人から見れば一種の変態的行為であるラーツーを行うには公序良俗に従ったマナーが求められます。
当たり前のことを当たり前にできてこそのバイク乗りです。
- 食べてはダメなところで食べない
- 火気厳禁の場所で火を使わない
- ゴミはすべて持ち帰る
- スープや食べ残し周辺にバラまかない
- 他人に迷惑をかけない
来た時よりきれいにして帰るとまでは言いませんが、来た痕跡を残さないくらいは意識したいところです。
カップ麺は汁まで飲み干します。
ゴミはすべて持ち帰ります。
余ったお湯は自然に影響が出ないように草木の無いところに捨てます。
周辺に人がいる時は極力距離を取ります。
完食すること考えると、カップ飯の方が使いやすいですね。
ラーツーの実践
では、実際にどのように行うのかを考えてみましょう。
最も重要なのは場所選び、すなわちどこでラーメンを作って食べるかです。
地べたに座ってというのはあんまりなので、公園的な場所でベンチやイス、テーブルがある場所を探してみましょう。
屋根がある、いわゆる東屋がベストです。
あ、もちろんバイクで近くまで行くことができて、火気使用を禁止されていないというのが大前提です。
経験上、こういった場所でラーツーポイントがよく見つかります。
- ダム周辺の親水公園
- 山の中の展望台
- ○○山公園(山頂近く)
- 登山ルートの休憩所
- 海、川、湖沿いの眺めのいい場所
- ○○ポケットパーク
- 灯台周辺
できればGoogleストリートビューで、実際の様子を確認しておいた方が安心です。
場所を決めたら、スマホナビを使ったりしながら目的地を目指します。
ところで、ラーツーで食べる食事をどう位置付けるかですが、わたしは朝食とするのが良いと思います。
なぜなら朝は人が少なく、人に見られる可能性が少ないから。
だいたい8時くらいには食べられるような時間に出発することが多いですね。
目的地に着いたらお湯を沸かして、カップ麺に注いで、食べて、終わりです。
せっかくお湯を沸かしたのだから、食後のコーヒーというのもいいですね。今はインスタントも充実しています。
ラーツーの醍醐味
ここまでいろいろ書いてきましたが、「で、結局何が楽しいんですか?」という人もいると思います。
わたしの考えるラーツーの醍醐味はこんなところです。
- 外で食べるからうまい
- 非日常感
- そのためだけにわざわざバイクを走らせるという無駄さ加減
せっかくバイクに乗っているのだから、こんなこともやってみてはいかがでしょうか。
俺って馬鹿だなあ。でもそんな自分が好きなんだ!という強力な自己満足を手に入れることができます。
ラーツーで使っている道具
最後に、わたしがラーツーで使用している道具を紹介しておきます。
バーナー
PRIMUS(プリムス) の115フェムトストーブを愛用しています。妻から譲り受けたP-113(廃番)が点火できなくなってしまったのを機に購入しました。コンパクトでマグカップに収まる点が気に入っています。
クッカー/コッヘル
コールマンのパックアウェイ ソロクッカーセットを使用しています。
900mlまで入るので十分な量のお湯を沸かせます。作りがしっかりしており、持ち手部分にカバーがあり熱くならないのもポイントです。
この中にOD感、バーナー、マグカップ等を収納可能です。
余談ですが、ゆるキャン△のしまりんも使っています。
一時期、大きめのシエラカップで代用していましたが、ふたが無いのと、注ぎにくいのでボツになりました。
水を入れる容器
エバニュー(EVERNEW)のウォーターキャリーを使用しています。ソフト素材なので、使用後は丸めて小さくできるのがポイントです。
容量はいろいろありますが、900mlが丁度良いです。
食器
割りばしやプラスプーン、あるいは家で普段使っているものでもいいんですが、アウトドア感を出したいのでわざわざ購入しています。
スノーピークの先割れスプーンは超お気に入りアイテムで、たまに家でも使っています。
椅子・テーブル
現地にイスやベンチが無い場合のために念のため用意しています。
コンパクトさ重視です。イスは似たようなものが多数ありますが、テーブルはSOTOのフィールドホッパー一択です。キャンプツーリングでも活躍します。