できる男こそ、しっかり休暇を取る。当然ですね。
休暇を取らずに働き続ける男など、無能の極みです。
こういう男ほどそんな自分がかっこいいとかできる男だと思っているものですが、はっきり言って滑稽です。
さて、所帯持ちの男が休暇を取得する際は、普通家族にもその旨を伝えると思います。
しかし、休暇を取ることを家族に伝えなかったらどうでしょうか。
整理するために、会社と家族、二つの軸のマトリックスで考えてみましょう。
休みを取る時に | 会社に | ||
休暇と言う | 休暇と言わない | ||
家族に | 休暇と言う | 休みなのに休めない | 無断欠勤 |
休暇と言わない | 真の休暇 | 無断欠勤 |
右側の第一、第四象限は論外です。
左上の第二象限、「会社にも家族にも休暇と言う」が一般的な状況かと思います。
しかしこの状況、家族から何をするのどこに行くのと問い質されたり、これ幸いと何か用事を頼まれたりするかもしれません。
これでは真の休暇とは呼べません。
注目すべきは左下の第三象限です。
会社には休暇取得を宣言する一方で家族に対しては休暇とは言わない、ということです。
これにより、会社からも家族からも解放された、真の休暇を実現することができます。
この場合、朝、会社に行く振りをして家を出ます。
そしてそのまま会社以外のどこかへ向かうのです。
映画に行くも良し、スーパー銭湯に行くも良し、一人でこっそり美味いものを食べるも良し、レンタカーを借りてドライブに出るも良し。
お金の許す限りあなたは自由です。
かつて、このような行為を「スーツ休暇」と呼称し実行していた人がいました。
わたしの前職で顧客だった人です。
人間的にはいけ好かない男でしたが、このスーツ休暇にだけは大変興味を惹かれました。
当時は独身だったので実行する機会も理由もありませんでしたが、結婚後にふと思い出して試してみたところ、これがなかなか面白いものでした。
別に妻に不満があったり仲が悪かったりしたわけではないのですが、平日に完全に自由だという感覚が非常に新鮮でした。
初めてのスーツ休暇は、喫茶店で一服してから映画を観て、ベトナム料理でランチして、気になっていたお店を回って、スーパー銭湯で夕方までダラダラ過ごしていました。
当時は朝7時過ぎに出勤していたこともあり、一日がずいぶん長く感じたのを覚えています。
そしてその後も度々スーツ休暇を取得しています。
逆説的ですがスーツ休暇を取得することによりむしろ家族との時間を大切に感じることができます。
スーツ休暇は一人の時間と家族との時間の両方を満たすことができる、まさにできる男の嗜みと言えるのです。
スーツ休暇はある意味究極のサボりです。
当然、バレるとよろしくないので仕事関係の人に見つからないようにしなければなりませんし、家族に疑われてもいけません。
つまり、スーツ休暇が実行できている時点で、計画性と実行力を併せ持った「できる男」なのです。
男の成長の源は何か。
ズバリ、挑戦と実行です。
さあ、あなたも魅惑のスーツ休暇の世界に飛び込んでみませんか?